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羽根のないプロジェクションドローン

クロステック開発部 ある開発者が思い描く未来の話

キミと仲良くなりたくて、
そのドローンは翼を捨てた。

言葉から熱量がバシバシ飛んで来る人だった。
「プロペラがブンブン回るドローンが周囲を飛ぶのは危険ですから。それをよしとする人はいないと思うんです」
そう語ると、彼はこういい切った。
「安全に飛べるようにして、人とドローンの新しい関係を築けたらって思います。相棒や家族のような存在になれたらなって」

ドローンには翼がある。飛行を前提に設計されたのだから、それが常識だった。
しかし彼が設計したドローンには、翼がない。
触ってもわからないほど細かな振動で風を生み出す装置を使って飛ぶ。赤ちゃんに接触してもあんしんな設計だ。
「プロジェクターも搭載してあるので、映像表示が可能。コミュニケーションが図れます。ライブ演出などでも活躍できると思います」

その人には、少年の頃から変わらない熱意があった。
「サイエンスフィクションをサイエンスにしたいんです。この技術があれば、映画とかアニメで見た夢のようなことができるんじゃないかと思って」
彼には、決して揺らがない研究命題があった。
「1つ目は新規性、人類がやっていないことをやる。2つ目は有効性、人の役に立って使える。3つ目は信頼性、しっかり動く」

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